非認知能力とは?勉強だけでは測れない5つの力

公開日:2022年2月17日
最終更新日:2026年9月1日
うまくいかないときに、別の方法を試す。困ったときに助けを求める。自分の気持ちを言葉で伝える。人の話を聞きながら、一緒に取り組む。
こうした力は、学校のテストの点数だけでは表しにくいものです。
粘り強さ、感情を整える力、好奇心、人と関わる力などをまとめて、「非認知能力」や「社会情動的スキル」と呼ぶことがあります。
ただし、非認知能力は一つの能力ではなく、子どもを評価するための単純な物差しでもありません。この記事では、非認知能力に含まれる力と、家庭や支援の場でできる具体的な関わりを分かりやすく紹介します。
非認知能力は、一つの能力ではない
以前は、非認知能力を「数字では測れない力」と説明することが多くありました。現在は、質問紙や行動観察などを使い、一定の範囲で把握する研究も進んでいます。ただし、結果は本人の性格だけでなく、その日の体調、相手との関係、課題の難しさ、環境の分かりやすさにも左右されます。
一度の評価で「粘り強さがない」「協調性が低い」と決めつけるのではなく、複数の場面と時間の経過を見ながら考える必要があります。
非認知能力に含まれる5つの力
1.取り組みを続ける力
目標に向かって取り組む、途中で方法を変える、必要なときに休んで再開するといった力です。「最後まで一人でやること」だけが粘り強さではありません。助けを求めながら続けることも含まれます。
2.感情を調整する力
気持ちを我慢して表に出さないことではなく、自分の状態に気づき、休憩する、言葉で伝える、落ち着く方法を使うなど、状況に応じて対応する力です。
3.好奇心と創造性
「どうなるだろう」「別の方法も試したい」と考え、新しいものに関心を向ける力です。自由に考えることだけでなく、条件の中で工夫することも創造性に含まれます。
4.人と関わる力
自分の考えを伝える、相手の話を聞く、役割を分ける、断る、助けを求めるなどの力です。大人数で活発に交流することだけを意味しません。その子に合った方法と距離で関係をつくることが大切です。
5.自分の行動を振り返る力
できたこと、難しかったこと、次に試したいことを整理する力です。振り返りは反省会ではありません。自分に合う方法を知り、次の選択に生かすために行います。
家庭でできる関わり方
選択肢を小さく示す
「何をしたい?」では決めにくい場合は、「先に宿題をする? それとも休憩してからにする?」のように選択肢を絞ります。自分で選んだ経験が、主体的に取り組む土台になります。
課題を取り組める大きさに分ける
片づけなら「部屋をきれいにする」ではなく、「机の上の紙を箱に入れる」から始めます。着手できないときは、やる気の問題と決めつけず、手順や量が分かりにくくないかを確認します。
結果より、行動を具体的に伝える
「すごい」「偉い」だけでなく、「分からないところを聞けたね」「一度休んでから戻れたね」と、本人がしたことを言葉にします。自分の工夫に気づきやすくなります。
失敗を急いで直さない
危険がない範囲では、すぐに答えを教えず、何が起きたかを一緒に確認します。ただし、困っている子を長く待たせることが成長につながるとは限りません。本人が助けを求めたときは、必要な手がかりを出します。
発達に特性のある子どもを見るときの注意点
集中が続かない、切り替えが難しい、集団参加が少ないといった様子があっても、それだけで非認知能力が低いとは言えません。感覚刺激が強い、見通しが分からない、課題が本人に合っていない、疲れているなど、環境との組み合わせで行動が変わるからです。
また、「五感を刺激すれば非認知能力が高まる」「外遊びをすれば協調性が育つ」と単純には言えません。遊びや体験は力を使う機会になりますが、どのような関わりや振り返りがあるかによって経験の意味は変わります。
カラフルで大切にしていること
カラフルでは、ゲーム制作、動画編集、イラスト、プログラミングなどの活動を通して、考える、試す、気持ちを整える、助けを求める、作品について伝える経験を重ねます。
ただし、活動を行えば特定の能力が必ず伸びると考えているわけではありません。本人の興味や個別支援計画、その日の状態に合わせて課題の量や関わり方を調整し、できたことと次の手順を具体的に確認します。
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